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二輪車リサイクルと中古車流通 中古車や資源として最後まで役立つ二輪車

本ページは、一般社団法人日本自動車工業会が発行している月刊誌
「Motorcycle Information」2007年11月号の記事を掲載しております。

2004年10月にスタートした二輪車リサイクルシステムが順調に稼働している。自動車、家電などと共通の巨大な施設で行われており、再資源化率は約85%となっている。しかし、二輪車はこうした廃棄のための工程に入る前に、中古車などとして活発に取引され、ユーザーに目一杯使われている。さらに、その後中古車として海外に輸出されるものも多く、国内で廃棄される台数はきわめて少ない。それでも、二輪車メーカー等は、循環型社会という目標を見据えて、現在のシステムを堅持、発展させていくことにしている。

近年、廃棄物をリサイクルして再資源化し、「循環型社会」を形成しようという機運、施策が活発化しているが、二輪車業界でも「二輪車リサイクルシステム」(以下「二輪リサイクル」)を構築し、最終的に廃棄される二輪車の再資源化を行っている。これは、二輪車の国内メーカー4社と輸入事業者12社(以下「二輪メーカー等」)による共同の自主取り組みとして2004年10月にスタートしたものだ。
もともと二輪車は、下取り、買い取りなどにより中古車として取引されており、国内で使用済みとなった製品も相当数が輸出されるなど、最終的に国内で廃棄される台数は少いというのが実情。
そこで、発足後3年が経過した二輪リサイクルについて、その概要を改めて紹介するとともに、日本の中での中古二輪車のリユースや取引状況についても取り上げた。

二輪車メーカー等が責任をもって処理するリサイクルシステム

「二輪リサイクル」というのは、「二輪メーカー等が引き受け者となって行われる廃棄製品リサイクル」の仕組み。
通常、廃棄物の処理をするためには地方自治体による廃棄物処理業の認可を受ける必要があるが、2003年の「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」改正により、製品のメーカーなどが環境大臣の認定を受けることで、製品のリサイクル事業に携わることができるという特例制度が設けられた。二輪リサイクルは、この認定を受けて行われている。
具体的には、二輪メーカー等がリサイクル関係事業者と契約して、全国に190カ所の「指定引取窓口」と、14カ所の「処理・リサイクル施設」を確保。さらに、(社)全国軽自動車協会連合会が管理する「廃棄二輪車取扱店」(全国1万5,000店の二輪車販売店)が窓口となり、廃棄希望があった二輪車について、責任をもってリサイクルを行う仕組みが構築されている。
もし、ユーザーなどが二輪車の廃棄を希望する場合には、最寄りの「廃棄二輪車取扱店」に依頼してもよいし、直接「指定引取窓口」に二輪車を持ち込んでもよい。取扱店に依頼した場合には、その販売店が指定引取窓口まで運搬することになる。そして、指定引取窓口からは一括して「処理・リサイクル施設」に二輪車が運搬され、リサイクル処理が行われる。
スタート以降の処理実績はグラフのとおりで、2006年度には一般からの排出と自治体などからの排出を合わせて約4,000台の処理数となっている。

再資源化率約85%のリサイクル処理

液体類とバッテリーを除去液体類とバッテリーを除去破砕された金属片破砕された金属片千葉県市原市に廃棄物処理施設をもつフェニックスメタル(株)は全国14カ所の「処理・リサイクル施設」の一つ。同社は、金属とプラスチック、ゴムなどが混じった製品を一括して破砕するシュレッダー装置や、鋼材などを切断するカッターなどの巨大設備を持ち、二輪車ばかりでなく、自動車、家電、自動販売機等のリサイクル処理を行っている。
ここに二輪車が運び込まれると、まずオイル、ガソリン、冷却液等の液体類と、バッテリーが除かれる。残ったのは、エンジンやカウリング、タイヤなどが付いたままの車体だが、これがそのまま巨大なシュレッダー装置にかけられて粉々に砕かれる。ここでは、金属、プラスチック、ゴムなどが入り交じった状態だが、まず風力で軽いプラスチック類が除かれる。そして次は強力な電磁石で鉄を分別。さらに粒度選別や渦電流選別、人力での手選別などの方法を用いて非鉄金属を分別、最終的に残った少量の金属類は、他の協力工場に送られて、より細かく分けられる。このようにして、フェニックスメタルなどの施設に回された二輪車は、鉄、アルミ、銅、再生油などとしてリサイクルされており、プラスチック、ゴムなどを燃やして得られる熱利用も含めると、再資源化率は84.9%となっている。

二輪車のリサイクルフロー二輪車のリサイクルフロー

完全に動かなくなった二輪車を処理

須藤義美さん須藤義美さん横浜市旭区にある「ホンダドリーム横浜旭」は、昨年6月にオープンした新しい店舗だが、これまでの1年数カ月で15台ほどを二輪リサイクルで処理を行った。
「二輪車をもっているお客様が新たに二輪車を買うときには、いま乗っているものを下取りに出すという形になるので、中古車として売れるものがほとんどです。リサイクルに回るのは、完全に動かないものなので、そんなに数があるわけではありません」と話すのは店長の須藤義美さん。
同店で、下取りなどで顧客から二輪車を引き取ると、同店自身で中古車として販売したり、二輪車専門のオークションに出すなどして取引する。リサイクルに出すのは、そうした取引がまったくできない状態のものということになる。
須藤さんは、「少数ではあっても、廃棄する二輪車はあるわけで、そうした二輪車の最終的な処理という意味で、リサイクルシステムは必要だと思います」と話す。

増加してきている自治体や公共機関からの排出

三木年彦さん三木年彦さんもともと、廃棄二輪車は自治体が通常の廃棄物として、廃棄物処理業者などに委託して処理が行われてきたもので、現在でも多くの自治体では従来どおりの方法で処理が行われている。しかし、二輪リサイクルがスタートしてからは、徐々に各自治体でもこのシステムへの理解が浸透してきており、排出先として選択する自治体や公共機関が増加している。
千葉市環境管理部業務課は、放置自動車の処理を担当している部署。50ccを超える二輪車についても担当しており、今年から二輪車については二輪リサイクルを排出先として選んでいる。
同課係長の三木年彦さんは、「今年、すでに4台を二輪車リサイクルシステムに排出しました。私どもで放置二輪車として撤去している台数は、多くても年間6台程度ですが、やはり排出するにしても適正処理が望ましい。その意味で、製品について知識・経験が豊富なメーカーによって、リサイクル処理されるのが最も適切と判断しました」と話している。

萩原順さん萩原順さんまた、自治体ではないが、東京都住宅供給公社も、その管理する団地の敷地内に放置された二輪車を、二輪リサイクルで処理している。同公社で管理する住宅は、公社自体の住宅と都営住宅を合わせて約35万戸になることから、その敷地内に放置される廃棄物は頭痛のタネ。二輪車も、今年は9月までで83台を二輪リサイクルに排出した。
同公社営繕推進課係長の萩原 順さんは、「廃棄物の中でもバイクなどは、オイルやガソリンなどの危険物や、バッテリーなど特殊な機材も含まれています。そうした資材の適切な処理と、資源の社会的なリサイクルという意味で、二輪リサイクルで処理してもらっています」と話す。

「動くあいだ」は中古車として取引される二輪車

これまで紹介した二輪リサイクルは、最終的に廃棄される二輪車を処理するものだが、多くの二輪車はそれ以前に中古車として取引され、長く乗り継がれている。中古二輪車取引に関する正確な統計は少ないが、(社)全国軽自動車協会連合会のまとめによる軽二輪車(126~250cc)の2006年届出台数は、新車が9万5,247台なのに対して、中古車は19万1,785台と、中古車が新車の2倍以上となっている。つまり、中古車はそれだけの市場規模をもっているということ。2006年の二輪車新車販売台数は原付・自動二輪車合計で約74万台なので、単純計算すると年間140万台程度が中古車として取引されていると推計できる。

中古車は二輪車販売店の大きな収入源

森永栄二さん森永栄二さん東京都中野区で二輪車販売店「ジェネシス目白」を経営する森永栄二さんは、「中古車は二輪車販売店の大きな収入源」と話す。同店では、新車・中古車合わせて常時200台ぐらいの二輪車を在庫しているが、月間で20台ぐらいは下取りでの販売が発生する。
「中古車の売り上げも小さいものではなく、商売上の大きなメリットがあります。そうかといって、中古車の割合をあまり多くすると店自体が『中古車販売店』になってしまうので、新車60%に対して中古車40%というのが、健全な商売のやり方といわれた時期もありました」と森永さん。
新車と中古車が、販売会社として画然と区分けされている四輪自動車に比べて、二輪車の場合は同じ販売店で新車と中古車の両方を売っているケースがほとんど。いわば、中古車の取引が経営の大きな支えになっていることがうかがえる。

中古二輪車の買い取り専門会社でリユースを促進

これだけ取引が活発な中古二輪車については、近年、「買い取り専門」で事業展開し取引額を増加させている会社がある。その最大手ともいえる「バイク王」では、年間の買い取り台数が約13万台に達している。
同社には、現在、買い取り専門の店舗が全国で74カ所(2007年10月末現在)あり、店舗での取引のほか、ユーザーからの依頼による出張サービスも行って二輪車を買い取っている。そして、こうした二輪車の約95%は二輪車専門のオークションで取引され、全国の二輪車販売店にまた買い取られる仕組みとなっている。
バイク王を運営する(株)アイケイコーポレーション経営企画室長の西元裕肇さんは、「オートバイは中古車となっても乗り継がれるという、息長いリユースが可能な乗り物です。しかし、現状の中古車流通は、『ほしい製品をほしい人の手に渡す』という意味でまだまだ未整備ではないかと思います。当社は、二輪車の中古車流通を活発化させることで、リユースを促進していくという事業展開を、今後も発展させたいと考えています」と話す。

年間約50万台が海外に輸出される日本の二輪車

月城東吉さん月城東吉さんこうした国内での中古車取引が活発に行われる一方、中古車の輸出も盛んに行われている。財務省貿易統計によると、2006年には二輪車の新車が125万7,000台輸出されている一方で、中古車も48万7,000台が輸出されている。日本の二輪車はいわば世界のトップブランドなので、新車が輸出されるのは当然として、中古車も日本で使用された後、海外で活発にリユースされている。
(株)ツキシロは、そうした中古車輸出の大手の会社だ。大阪府貝塚市にある同社の約7,000坪の敷地には、常時、2万台の中古二輪車がストックされ、毎日、海外に輸出されている。
「とにかく性能がいい日本の二輪車は、ビジネスバイクを中心に、海外では大人気です」と専務取締役の月城東吉さんは話す。同社には西日本ばかりでなく、中部、関東にも、中古二輪車の買い取りを行う支店や協力会社があり、それぞれが個人や小規模の中古車事業者から二輪車を買い取り、全世界に輸出され、リユースされている。前出のバイク王のような事業者とは別な中古車取引チャンネルが確立していて、活発な取引が行われている。
「海外は日本とは交通や免許などの法令も異なるので、日本では取引の対象にならないような二輪車も、輸出すれば商品として活発な取引がされています。アジアが中心的な市場ですが、最近は中東やアフリカなども輸出先として増えています」と月城さんは話している。

最終的な廃棄の受け皿としてシステムを堅持

こうしたリユースが活発に行われ、廃棄される台数がきわめて少ない二輪車について、メーカーなどが独自にリサイクルシステムを構築したのは、やはり将来を見据えてのこと。
メーカー側担当者として、二輪リサイクルに携わる(株)ホンダモーターサイクルジャパン二輪リサイクル推進室長の中村綱頼さんは、「いまは中古車が輸出されるなどして、国内で廃棄されるものがきわめて少ない状態ですが、現在の輸出先となっている各国の生産力も高まっており、日本の中古車輸出が将来も続くとは断言できない。やはり、将来的な観点から考えて、メーカーとして製品の最終的な廃棄についての社会的責任を果たすという意味で取り組んでいます」と説明する。
現在は、リサイクルするための費用について、二輪車の銘柄ごとに4,120~6,800円を排出者に負担してもらうことになっているが、この制度がスタートした2004年10月以降の新車は、ほとんどがあらかじめリサイクル費用を盛り込んだ「リサイクルマーク貼付車」となっており、指定引取窓口に持ち込めばリサイクル時の費用負担はなくなる。さらに、2011年10月からは、国内4メーカーの国内向け販売車両については、リサイクルマークが貼付されていない車両でも無料化することになっている。
「現状では、年間で4,000台という処理台数ですが、二輪販売店、自治体や公共団体などの二輪車廃棄の際、この自主取組みのシステムを活用していただき、二輪車の再資源化に結びつけていきたいと考えています。このシステムについては、二輪車ユーザーの方、自治体の二輪廃棄を担当する方など、さまざまな方面からの問い合わせに対応する『二輪車リサイクルコールセンター』も設置していますので、ぜひご利用いただきたいと思います」と中村さんは話している。

本ページは、一般社団法人日本自動車工業会が発行している月刊誌
「Motorcycle Information」 http://www.mc-info.jp/ 2007年11月号の記事を掲載しております。

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